バターをたっぷり染み込ませてカリッと焼いた厚切りトーストにりんごジャムとシナモンでアップルパイ風に。
初めて食べたケーキはアップルパイじゃないけれど、初めて好きになったケーキはアップルパイです。
アップルパイがケーキかどうかの議論は必要かも知れません。
だけれど、こどものころ近所のケーキ屋さんで売っていたので、これはケーキだというのが持論です。
新宿高野 紅玉りんご アップルパイ 6号 ( 直径約18cm ) 洋菓子 焼菓子 スイーツ ギフト ( 95020 )
ちょっとした悩み
ケーキは特別なもの。
これは、ある程度常識的な刷り込みなのでしょう。
ケーキを食べるときは、何かのお祝いや特別なときである。
そういう環境で大人になりました。
それは同時に「ケーキはおいしもの」であるという固定概念を植え付けるものでもあります。
でも、こどものころはケーキがあまり好きではありませんでした。
生クリーム(たぶん当時はバタークリーム)が苦手で、周囲のみんながよろこんでいる状況に共感できないこどもでした。
ケーキは、みんながおいしいというのに、自分はあまりそう感じない…。ちょっとした悩みです。
そんなときにケーキ屋さんのショーケースの中で出会ったのがアップルパイです。
クリームがない、そしてアップルとはりんごであることも初めて知りました。パイだって、その存在を初めて知ったのはこのときです。
それから、年に数回あったであろうケーキを食べる機会にはアップルパイを指名し続けました。
ケーキ=アップルパイを好きになったことで、やっと人並みになった気がしました。
出会いと別れ
だけれど、アップルパイとの蜜月は、それほど長くは続きません。
それはチーズケーキに出会ってしまったから。
アップルパイとの出会いと別れです。
アップルパイは、初めて付き合った女の子のイメージ。
ケーキのいいところを教えてくれて、大人への階段を一歩登らせてくれた存在です。
チェリーパイよりアップルパイ。
欧米か。
思い出トリガー
そして、ある日。
我が街にも初めてMのつくファストフード店がオープンしました。
ホットアップルパイとの出会いです。
洗練された(ように感じた)アップルパイは、新たな魅力に溢れていました。
同窓会で好きだった人に再会。そんなイメージです。
オレたちむかし付き合ってたよね…そんな思いもあって、一気にのめり込みました。
さらに、もう少し大人になってからのこと。
西武新宿の駅の構内にポテトアップルパイのお店がありました。
そのお店から漂う甘い匂いに、当時やさぐれた自分の心に強烈に作用したのでした。
懐かしさに浸りたくてホールで買って帰って、野方のアパートで一人でちょっと泣きながら食べました。
思い出のトリガーになる。
それがアップルパイです。
#きょうの朝ごはん
ざっくりの作り方
4枚切り食パン:1枚、バター:2、3かけ、りんごジャム:大さじ:2くらい、シナモンパウダー:少々
1.バターは耐熱容器に入れて、電子レンジで数秒ずつ加熱して溶かしバターを作る。
2.フライパンを中火で熱し、片面に溶かしバターを塗った食パンをおく。
3.表面にも溶かしバターを塗る。
4.片面に焼き色がついたら、裏返して反対面も同じように焼き色がつくまで焼く。
5.両面が焼けたら、取り出してりんごジャムを塗り、シナモンを振りかける。
きょうの5歳と7歳
シナモンは大人の味かもしれない。
けど、どこかのタイミングでおいしいと感じるようになると思う。
それは、アップルパイのように何か別のきっかけが必要かもしれない。
何かがそれ単独で成り立っていることは稀で、そのものの前と後には関連する何かがあるはずです。
それに気がつくことができたらいいよね。
きょうも、そらのいろを思い出せる
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