間引きした大根の葉っぱを使った和風の炒飯。
大根の葉っぱは癖がなく食べやすいです。
ピーマンが入っていたから
こどものころ家のカレーが、あまり好きではなかったのは、ピーマンが入っていたから。
ピーマンが嫌いだったわけではなくて、煮込んで鈍い緑色に変色したピーマンが嫌でした。
色もそうだし、食感もぐにゃりとしていて、さらにカレーと合わさると後味に苦味しか残らない。
栄養のため。母はそう思って、ピーマンを入れてくれたのだろうけれど、完全にミスマッチでした。
ピーマンは煮込んじゃだめ。人生の割と早い段階で気がつきました。
火に放つ
ピーマンのピーマンたる所以は、あの火を通した瞬間の鮮やかなグリーンです。
そもそも生でも食べられるものだけれど、あの火に放った瞬間のグリーンはとてもとてもきれい。
もしカレーにピーマンを入れるのだとしたら、さっと素揚げにして、鮮やかなグリーンを楽しみたいもの。
油と合わさって、艶っぽく鮮やかに輝くグリーン。これなら文句なしにカレーに合うはずです。
野菜全般、特に緑色の野菜たちは、この「火に放った」瞬間に輝きは最高潮に達します。
ピーマンに限らず、ほとんどの緑色の野菜たちはここにピークがあります。
一瞬の輝き
火に放った瞬間の色を食卓に載せたいけれど、それはかなり難しい。
なぜなら、それが一瞬の輝きであるからです。
その時間は、数秒から、せいぜい数十秒といったところ。
火は、熱は、どんどん入り続けて、艶やかな輝きは急速に減退していきます。
これには抗うことはできません。
できることといえば、なるべく最後の方の工程で青ものにはご登場いただくこと。
そして素早く食卓にあげ、輝きが衰えるまでに食べ切ることです。
夕陽やお月さまと同じように
炒飯とて同じです。
最後の仕上げに青ものを入れて、その瞬間には火を止めて余熱で火を入れる。
気がつくと夕陽が半分沈んでいたり、お月さまの位置が変わっていたりするように、じわじわと火が入っていきます。
目には見えないスピードで、でも確実に変化していきます。
本当にいいときは点でしかありません。その瞬間は、その瞬間にしかないのです。
「緑がとってもきれいだね。」
これは青ものを使った料理に対する、最高の賛辞となります。
褒めるポイントを知ることは、知識であり、それが経験に基づいたものであればあるほど人生に効果的です。
子どもの心をつかむ! 指導技術 「ほめる」ポイント「叱る」ルール あるがままを「認める」心得
#きょうの朝ごはん
ざっくりの作り方
やってもらおう!こどもたちと手分けのできるポイントにバッジをつけました。
二人分:ごはんお茶碗2杯、青菜(今回は大根の葉っぱ)お好みで適量、たまご1個、塩昆布2つまみ、和風だしの素少々、塩少々、醤油少々、酒大さじ1
1.青菜はざく切りにする。たまごはボウルに溶いておく。
2.中華鍋(フライパンでも)にサラダ油(分量外)を熱して、溶いたたまごを入れる。大きく掻き回して、半分が火が入ったところでごはんを投入する。
3.塩と和風だしの素を振り入れ、下味をつけておく。同時に酒を大さじ1程度振り入れる。これでふっくら仕上がります。
4.塩昆布を投入し、大きく混ぜ合わせる。ほぼ塩昆布の味に頼るので、この時点で味見をする。
5.鍋肌から醤油を投入し、香り付けをする。
6.最後に青菜を入れて、さっくりと混ぜ合わせて、火を止める。あとは余熱でしんなりしていきます。
きょうの5歳と7歳
簡単なのでいいよ。といったときに、そのレベルは人によって全然違います。
そして出てきたものにクレームをつける人は、99%の確率で、それを作ったことがないはずです。
やったことがないことに、どれだけ想像力を働かせることができるか。
でも、結局は「やってみる」しか解決策はないのです。
やらないなら、黙ってそれを食べよう。
だいたいの場合、そんなの簡単だよね?というもは、簡単に見えるだけです。
30cmの中華鍋は意外と重いです。
山田工業所 鉄製 打出片手中華鍋 30cm (板厚1.2mm)
きょうも、そらのいろを思い出せる1日に
コメント